やってみっか奔舎のノウハウ
「日本一清潔な竹炭」のできるまで(8)
こちらはコンクリートブロックで手づくりした炭窯で加熱している様子です。右側の小さな一画は前のページで説明した油抜き用のコーナーです。この窯でも製炭と竹の油抜きを同時にやろうという作戦を採りました。 前のページの薪ストーブを使った製炭でもこの炭窯の製炭でも,共通しているのは竹材を直接燃やすことはしないという点です。通常は竹の一部を燃やして,着火したのを見届けてから酸素の供給を抑え,蒸し焼きにして炭にします。でも,その方式ですと,竹の一部が燃えてしまいますし,その過程で竹が灰を被ります。もし燃やす時に木の薪を使えば木の成分が竹炭に吸い込まれます。私はそれが気に入りません。純粋に竹だけの竹炭を作りたい。カッコ良くいえばピュアな竹炭です。そうするために,どちらの方法でも竹材は最初から密閉空間に置いて,加熱はその外からします。そうすれば灰を被ったりしませんし,余計な成分で竹炭が汚されることもありません。「日本一清潔な竹炭」とするために避けられない方法だと思っているのです。 この手づくり窯での加熱時間はおよそ12時間。薪ストーブ法より熱の伝達が間接的なせいか時間がかかります。でも,それが良い品質の竹炭を作るためには好都合のようです。詳しいことは分かりませんが,徐々に温度を上げていくことで竹材の炭化も少しづつ進み,煙もほどよく外部に排出され,しかも,十分に炭化した後での温度の下がり方もゆっくりなので(いったん熱くなったブロックは12時間以上経たないと常温に戻らないので),それが竹炭の割れなどを防いでくれるのではないかと思っています。
最終更新日:2017-11-28 22:21:22