3Dplaneのノウハウ
「ゴルフの幾何学」9.NCゴルフへの道
NCゴルフとは、Numerical Control(数値制御)ゴルフの略です。数値制御とは、すべての要素を数値として制御することです。つまり、スイングの要素を数値化して、その数値目標に向かってスイングしてボールを目標に運ぶものです。数値制御するスイングの要素とは、ヘッドスピード、フェースアングル、アタックアングル、クラブパスです。 NCゴルフの場合、残り距離、風等の状況を考慮して、まず使用クラブを決め、それから目標ヘッドスピード、クラブパス、フェースアングル、アタックアングルを決めて、目標通りのスイングが出来れば、ボールをピンそば1ヤード以内に寄せることも可能になります。 例えば、ピンまで155ヤード、高低差なし、無風、ストレートボールで狙う状況なら、使用クラブロフトを36度の8番アイアン、ヘッドスピード38m/s、アタックアングル‐5度とするとインパクトロフトは、31度になります。フェースアングルとクラブパスは、ピン方向真っすぐでスイングプレーンを60度とすると、スイングダイレクションは、ピンの3度左となります。この目標通りにスイング出来れば、ボールは、殆どピンの根本に落下することになります。 次に、同じピンまで155ヤードを、同条件で5ヤードドローさせてピンを狙う場合、使用クラブが、同じロフト36度の8番でフェースアングルは、ピンの右5ヤード、クラブパスは、そのさらに右7.5ヤードになります。アタックアングルを-5度とすると、スイングプレーン60度で、スイングダイレクションは、その3度左になります。インパクトロフトは、フェースを3度クローズにしますのでライ角60度とすると1度減り30度になります。そのため約2.5ヤードキャリーが伸びることになりますので、ヘッドスピードは、37.5m/sとします。するとボールは、右に出ますが、5ヤードドローして、ピンの近くに落下することになります。 ヘッドスピードを0.5m/s単位でコントロールできるように練習しなくては、ピンそば1ヤード以内は、狙えません。また、アタックアングルを±0.5度以下の誤差で1度単位でコントロールして打てるように練習する必要があります。練習では、常にヘッドスピードとアタックアングルをモニタリングしながら、実戦でも目標の数値でスイングできるように訓練しなくては、なりません。それでも実際のコースでは、平らなライは殆どありませんし、ボールの置かれた芝生の状態もいろいろです。完全に無風ということもまずありません。非常に良い状況でピンそば1ヤード以内を狙うことは、1ラウンドで何回も出来ないかも知れません。しかし、トーナメント仕様の硬く起伏の激しいグリーンでアンダーパーで回るには、目標の1ヤード以内にボールを落とすことが可能なようにゴルフを組み立てないとなりません。だいたいこんな感じなどという感覚に頼るゴルフでは、PGA特にメジャーに優勝することなど不可能です。
最終更新日:2021-03-29 21:03:40