3Dplaneのノウハウ
「ゴルフの幾何学」8.パットの幾何学 ①オーバースピンをかける
パターのレッスンで「アッパーブローで打ってフェースをボールの上側に当ててオーバースピンをかけろ」と聞いたことはないでしょうか? 実はこのアドバイスは、多少注意が必要です。 まず、「フェースをボールの上部(赤道より上)に当てる」ことは、下図③のパターの角で打つか下図④のパターを左にかなり傾けないと出来ません。このような打ち方をすると打った瞬間にボールは、ポコンとバウンドしてしまいます。パターには、3°~4°のロフトが付いてボールはインパクトの後、少しの間空中を飛んだ後に転がり始めるのです。ですから、パターをボールの上部に当てることは、現実には、起りえないのです。 次に「アッパーブローに打ってオーバースピンをかける」についてですが、第3章で説明したようにシャフトリーンが一定の場合、ボールのスピンロフトは、アタックアングルがダウンブローでもアッパーブローでも変わりません。しかし、パターのシャフトを左に傾けたままアッパーブローに打てば、バックスピンを減らすことが出来て、オーバースピンをかけることも可能かも知れません。シャフトを左に傾けてインパクトロフトを減らすだけでは、パターのロフトを小さくしたのと同じことで、インパクト後にボールが空中を飛ばないので、出だしで芝生の抵抗を受ける可能性があり、真っすぐ転がらないことがあります。パットで出だしからオーバースピンをかけるには、パターのシャフトを左に傾けてアッパーブローに打つことが必要です。
最終更新日:2024-05-15 03:58:47