3Dplaneのノウハウ

事業所: 3Dplane

「ゴルフの幾何学」3.アタックアングルとロフトとバックスピン

アイアンでダウンブローに打つほど、バックスピンがかかって、グリーンに落ちた時に止まりやすいと言うのは、間違いです。 同じクラブで打つ限り、スイングアークの最下点でのシャフトリーン がない場合、アタックアングルがマイナスで大きくなっても、バックスピン量は、変わらないのです。バックスピン量は、ヘッドスピードが同じなら、スピンロフトで決まるからです。スピンロフトは、インパクト時のロフトとアタックアングルの差で決まります。つまり、 スピンロフト=インパクト時のロフト-アタックアングル 例えば、クラブロフトが40度の場合、アタックアングルがマイナス5度、つまり5度ダウンブローかつインパクト時のシャフトリーンも5度の場合、インパクト時のロフトは、35度になりますが、スピンロフトは、40度になり、バックスピン量は、同じなのです。ここでシャフトリーンは、インパクト時点とスイングアークの最下点の2点での正面から見たシャフトの傾きとすると、インパクト時点のシャフトリーンとアタックアングルが同じ場合、シャフトとクラブパスは、直角になり、最下点でのシャフトリーンは、ほぼゼロ(つまり垂直)になります。しかし、必ずしもそうならず、最下点でのシャフトリーンがゼロでない場合もあります。PGAプロの多くは、ハンドファーストでインパクトしていますので、スイングアークの最下点でシャフトは飛球線方向に傾いており、インパクト時点でのシャフトリーンも大きくなって、シャフトとクラブパスは、直角より小さくなります。それだけインパクトロフトが小さくなりますが、アタックアングルを変えないでスピンロフトを小さくすることが出来ます。確かにドライバーでヘッドスピードが50m/sを超えるPGAプロ等は、ヘッドスピードが速いので、スピンを抑えるためにハンドファーストでインパクトしています。しかしながら、ヘッドスピードが45m/s以下のアベレージプレーヤーならスピンを抑える必要はなく、ハンドファーストにするメリットは、例えば7番で打つところを8番で打てることくらいです。ただし、この場合、スピンロフトが大きくならないので、スピン量は大きくならず、打ち出し角が低くなりますので、7番で打つのとあまり変わらないのです。従い7番でハンドファーストにしないで打つ場合に対しメリットは、あまりないと言えます。しかし、8番である程度ダウンブローで(より大きくアタックアングルで)打つと8番で打つスピン量で7番の距離を打つことも出来ます。アイアンでは、ボールの飛び出し角度が低くなると飛距離が出ます。約4度低くなるとおおよそ1番手分余計に飛ぶことになります。従って、1番手小さなクラブ、つまりより大きなロフトのクラブでよりダウングローで打つことによって、同じ飛距離を飛ばせるならバックスピン量が多くなって、それだけグリーンで止まりやすくなります。同じ距離を小さい番手で打てれば、より大きなバックスピンがかかって、グリーンで止まりますが、同じ番手でよりダウンブローに打って、ヘッドスピードを落として、同じ距離を狙うなら、バックスピンが小さくなり、打ち出し角度も小さくなるので、グリーンで止まりにくくなります。つまり、ヘッドスピードを上げることなく、止まりやすいボールを打つためには、よりダウンブローに打って、飛距離を出し、より大きなロフトのクラブで同じ飛距離を打つことが必要なのです。また、ダウンブローの度合いを大きくすることなく、シャフトリーンを大きくするとバックスピン量を上げないで飛距離を出すことが出来ます。

最終更新日:2024-05-13 05:00:28

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