株式会社グッドグリーンの創業ストーリー
起業したきっかけ
テーマ:起業したきっかけ
前職で人材業界に該当するサービスの事業責任者をしていました。求人媒体を運営する事業です。 営業やヒアリングなどで、求人ニーズの強い様々な企業を訪問しましたが、毎回のように担当者から耳にしていた不満は、「せっかく高いお金をかけて集めても、社員・パートさんが長続きせずに辞めてしまう」、「出産や介護で優秀だった人が辞めてしまった」、「大企業と違って資金もブランドもないので人が集まらない」という内容でした。 他方で、私のいた会社は離職率も低く、採用活動もうまくいっていました。採用担当をした時期もあり、自社と競合の採用力などを分析したところ、幾つかの条件が見つかりました。 一般的にその理由と考えられがちなのは給与・待遇や労働時間、ポジションや仕事のやりがいでしょうか。しかしよく伺う話としては、給与を上げたタイミングなどでは一時的にハッピーにはなるけれど、2~3ヵ月もすればすぐに慣れてしまい、再び不満の声があがります。お金は長期的なインセンティブにはなりづらいのでしょう。ポジションややりがいは非常にモチベーションにつながりやすい部分だと考えていましたが、全員を一律に昇給させることはなかなか困難です。 そこで私は、他社も含めて何人かの会社員の方々に「なぜ今の会社が好きか?」とインタビューしたところ、自社に愛着を持っている方々からは次のような回答が返ってきました。 会議室には色とりどりの植物が飾られ、マッサージチェアやリラックススペースがある。社内イベントが充実していて、風通しがよい。定期的にフルーツが配られたり、お惣菜が置いてある会社もあるようです。それが、友人に自社の話をするときに自慢になるらしく、会社に対する愛着や働きやすさを感じる瞬間だというのです。 そうした福利厚生にかけている金額は、給与の金額や昇給のハードルに比べれば微々たるものです。 そこで私が気付いたのは、「人々は仕事を生活の一部として充実させたい、職場でさえも愛着を持ちたい」といった想いであり、そういった取り組みが結果的に離職率の低下や、採用時の人気に結びついているように考えるようになりました。 昨今では少子高齢化で従業員の採用だけではなく、働きやすさを改善して生産性や定着率を高めることがますます重要になってきており、これは日本だけではなく海外でも似たような傾向がみられます。 こうした出来事がきっかけとなり、私にとっての起業のきっかけとなりました。
最終更新日:2016-10-28 11:33:44