Cake Aventure ケークアバンチュールの創業ストーリー
産後のお仕事を 親子ペアでけん引する
テーマ:社会に与えたい影響
実際私は、営業で会社訪問に行く時にも 0歳児を一緒に連れて行きます。 『保育園落ちても日本死ななくていい!』 をスローガンに、 いつも0歳息子と共にお仕事を しております。 元々は菓子職人で製菓専門学校教師をしておりました。 妊娠して、つわりが酷く休職中のまま、 産前ギリギリまで籍だけ置いていましたが、 結局辞めることを決意しました。 というのも、育休後職場復帰した女性職員の様子を見る限り、 とてもいい感じは受けなかったのです。 朝遅い出勤・早い退社時間は仕方のないことですが、 上からの評価はパッとしませんでしたし、 加えて、こどもの病気での欠勤・早退など繰り返す 女性職員への対応は冷たく感じられました。 さらには、その穴埋めサポートをしていた側の 大変さを経験しているので、 今度は人にお願いする側になるのも心苦しく思えました。 自分も学校から同く冷たい扱いを受けるのはイヤでしたし、 何より、『こどもがいるせいで』という思考になるのは 絶対に避けたかったのです。 ですので産前ギリギリで学校は退職し、 自分は『こどもがいるお陰で』できる仕事を作ろう、 と思いました。 そうしていつか元職場の子育て中の同僚を呼び、 出産で業界から離れざるを得なかった過去の製菓学校卒業生を呼び、 保育園に落ちた全国のママさんを呼ぼうと思いました。 それが『第3の働き方』を作るきっかけです。 では私の考える『第3の働き方』を簡単にご説明致します。 そもそも職場復帰を果たすには、 こどもを保育園に預ける必要があります。 ちなみに私は世田谷区在住ですが、 保育園事情ワースト1の地域に該当します。 つまり夫婦フルタイム共働きで申請しても、 保育園が無いかもしれない状態です。 【保育園希望=フルタイム】が最低絶対条件です。 保育園が見つからない場合 当然【保育園無し=働かない】を選択せざるを得ません。 働くか働かない・100か0かの二者択一を迫られる。。 これって凄く不自由だと思うのです。 こどもの成長に合わせて時間や日数を調整可能にしたい。 これが子供を持つ多くの母親の希望です。 内閣府の調査でも、【週3・4時間】など、 こどもができても働き続けたい、 その働き方としては、 フルタイムより少なく働きつづけることを希望する人が 最も高い割合で存在します。 しかしながら現実は、その働き方では保育園に預けるには時間数不足、 ベビーシッターを依頼すれば、支出の方が多くなりかねない状態です。 かと言って、全く働かないのは、 こどもと二人きり社会から切り離される【孤育て】 に陥りがちです。 ではどうすればいいのだろう。。 私は実際0歳児を抱えるママの当事者ですので、 それこそ一生懸命考えました。 ママにちょうどいいボリュームで働くことができて、 私以外のママさんみんなに実践可能なもの。 そうだ、それならこどもと一緒に仕事をしよう。 こどもと一緒にできるお仕事を作ろう。 それが『第3の働き方』です。 つまり、『こどもと一緒に週3・5時間』程よく働く。 これが今までになかった3つ目の選択肢です。 この選択肢のメリットは、何と言っても 『保育園無しで働ける』ことです。 保育園落ちても日本死ななくていいのです。 保育園やシッター料金の支出がないので 働き方を緩めても、きちんと収入を得ることができるのも魅力です。 では、どのようにして『第3の働き方』を実現するか。 私は学校を産前ギリギリで辞め、産後に1人で起業しました。 もっと正確には、5か月の息子と2人で起業です。 本業はこれまでの経歴を活かした、 ママさんのお菓子の国家資格取得サポートを行う教室ですが、 そこでも彼はうちの営業部長であり、看板です。 足元にベビーがいる教室として開催しております。 こうして『産後起業家・月江瑞穂』として起業し、 こどもが小さいからできるお仕事を こどものお陰でできている事を嬉しく思います。 ですので、今度はこれを全国のママさんに広めたいと考えています。 本業のお菓子の国家資格取得サポートは自身のある経験から始めました。 実は、ママさんになると社会的信用が確実に落ちるのだと痛感しました。 『ママさん』と肩書きが付くだけで 病気を含め、こどもにまつわる諸事情全般で、 急に来られない、できない、間に合わないなど、 責任が無く任せられないイメージや 作業レベルの程度が趣味やサークル感覚で 決して高いクオリティーではない、など それは散々なものでした。 私などは、プロの菓子職人として20年近くやっているのですが、 自分で作ったお菓子を、 いわゆるママ友にプレゼントした時にいわれた言葉に 非常にショックを受けました。 『すごいじゃん。お菓子屋さんのみたい!』 。。そうです。プロとして洋菓子製造に従事し、 その後、プロの養成校にてパティシィエのたまごを、 延べ1600人以上輩出してきました。 これまでプロであっても、 ママになると急に今までできた事ができなくなる。 少なくても、そう思われてしまう事態。 ママは社会的地位が低いんだ。。 それをママさんに言われたことが、 なおさらショックでした。 ならばと始めたのが お菓子の国家資格取得サポートでした。 私は学校勤務時代に 『菓子製造1級技能士』を取得しています。 これは国家資格です。 国家資格なら、男女の差異なく実力を証明できる。 これをハッキリと掲げてもらい、 お菓子が作れるレベルが趣味やサークルにとどまらないことを、 ママさんが証明するのに、もってこいだと思ったのです。 ですので、ママさんに国家資格を取得してもらい、 実力を証明した上で、 低く見られないように働けるお手伝いをさせてもらおう と考えています。 また、資格取得者には 当キッチンで講師として指導する側にまわる機会や、 現在、0歳営業部長と開拓中の 住宅展示場イベントや(2016.12開催) 介護ホームのアクティビティ 高島屋スクール講習など 出張お菓子教室の講師としても 活躍する場を作りたいと思っております。 そしてママの社会的地位向上に向けても システム作りに取り組んで参ります。 ママさんはこどもの事情で急に予定がつかなくなることで、 仕事に穴を空けてしまいがちです。 しかしそれでは、結局責任が無いサークル感覚の 集まりになってしまいます。 そこで、こどもの月齢別にチームを組みます。 同じ月齢のお子さんは同じタイミングで欠勤しやすいので、 他チームと分業することでリスクを減らしたり、 同チーム内で代役が出ない場合に、 他チームに代役を依頼するなど ママさん3名で通常の1名分の仕事量をこなすイメージで 仕事は責任を持って必ず遂行するシステム作りを行います。 これにて、ママさんが最も希望するボリュームで 働くことが可能となり 仕事に穴を空けることなく、 産後女性の社会的地位向上につながるはずです。 それに付随して、結果ママさんの大きな集合体が出来上がることも メリットの1つと考えています。 つまり、通常1名で済むはずの仕事量のところに ママさん3名で取り組むとなると、 大勢のママが集まるコミュニティが現れます。 そこでは同じ月齢の子を持つママが悩みを共有できたり、 先輩ママに相談ができます。 ママたちの情報交換へのメリットになることは勿論、 ママをターゲットとする企業様向けに、 サンプリングやマーケティング等、 ママにまつわる情報提供も買って出たいと考えております。 ここでの情報提供も回答率の良さと、 質の高い内容で必ずお役に立てるはずです。 とここまで、事業のビジョンをお話して参りました。 これが私の夢であり、仕事であります。 事業を確立することは 自分のこなすべき、社会的任務だとも思っています。 ママがこどもとできるお仕事作りは、 楽しく働くママの背中を、 こどもが感じ取る場作りに直接つながります。 産後起業はママの新しいタイプの働き方として 大変優れているのです。 産後5カ月で起業し、 0歳営業部長と親子ペアで こうして活動できることを嬉しく思います。 現在は月江親子1ペアですが 私が生きている間には、 数え切れないほどのペアが在籍していることでしょう。 自分で仕事を作り出す喜びを ぜひ産後女性の皆さんと共有し、 1人でも多くの方にいい影響をもたらすよう 願っています。 ありがとうございました。 ママが笑顔になる環境はみんなが笑顔になると信じています。
最終更新日:2016-10-31 17:42:12