一般社団法人メンタル調律師協会のノウハウ

共感より共観

本記事は私のnoteからの転載となります。 下記のリンクからもご覧いただけます↓ https://note.com/hiroki_ido/n/necad4751e0a5 メンタル調律師協会 代表理事の井戸です。 今回は「共感より共観」というテーマのお話をします。 同じ読み方ですが「共感と共観」は意味合いの違う言葉です。 まずは共感とは何かを紐解いていき、その次に共観の概念等を説明していきます。この後の文章では共感と共観の漢字が入り混じって出てきますのでどちらのことを指しているのか注意しながらお読みください。 なお、これからお話する「共感より共観」は相談や人の話を聴く場面を想定しています。 それではさっそく共感のお話から。 ※3000字超ありますのでお時間がない場合は最終章のまとめだけでもお読みいただけると幸いです。 ◇目次 ・「共感とは」 ・「共観とは」 ・「共観による別の利点」 ・「共感より共観 まとめ」 ・「共感とは」 共感という言葉は普段の生活の中でも良く出てくるのであなたもなじみがあると思います。 ウィキペディアではこのような記述があります。 ”共感は、他者と喜怒哀楽の感情を共有することを指す。もしくはその感情のこと。” 相手が嬉しい気持ちであれば自分も嬉しい、相手が悲しい気持ちであれば自分も悲しい気持ちになる。これは言葉としては理解できますし、あなたも共感ができる自分でありたいと願っていることでしょう。 しかし、少し厳しい言い方をしますが極端に言えば共感は誰にもできません。 そう、共感は誰にもできないのです。 なぜかというと、相手の感情はその相手の物であり姿も形もなく掴みどころがないからです。姿も形もないものをどうやって共感するのでしょうか。笑っていたら本当に楽しかったり嬉しいのでしょうか。泣いていたら本当に辛かったり悲しいのでしょうか。 人の感情はそんな単純なものではありません。表に見えているものが全てとは限らないのです。あなたが感じ取った感情が相手の感情と完全に一致しているかを確かめる方法はないのです。 例えば、あなたにも覚えがあるはずです。相手はこう考えていると思って共感したのに同じ考えではなかったということが。 なぜ、それが起きるのかというと自分の捉えた面が全てと思いたい人の心理が関わっています。人は不確実性(姿形が分からないもの)に対して不安や恐れを抱きやすいため「AはBだからCである」とすぐに答えを導きたくなりやすいのです。 そのため共感においても相手は悲しいとか楽しいとか自分の捉えた面が相手と同じであると思いたいのです。こういったことが相手とのすれ違いの原因となります。 しかし共感が難しいからといって共感を諦めて良いという話では決してありません。人は誰かに共感してもらうことで心が救われたり、気持ちが楽になったり、喜びが膨れ上がることは疑いようのない事実です。 しかしこれは感情のシンクロ率や理解度が高い場合の話です。シンクロ率や理解度の低いまま共感をされても本当に自分のことを分かってくれているのかという疑問が残り素直に喜べないケースが発生します。最悪の場合には「私の事なんて誰にも分からない。あなたに分かるわけがない。」と共感自体を拒絶してしまうケースも起こりうるのです。 それでは、どうすればシンクロ率や理解度の高い共感ができるのでしょうか。それを次の章で紐解いていきます。 ・「共観とは」 冒頭でも出ていた”共観”。これがシンクロ率や理解度の高い共感のカギとなります。 共観とは共に観る。共に観察する。といった意味です。 相手が心に抱いている感情や想いを共に観る、共に観察するという意識を持ち、何をどんなふうに感じてそうなっているのかを一緒に観つめることで、外からは捉えることが難しかった相手の感情や想いの輪郭を浮かび上がらせるのです。 ただし、単純に質問をすればいいという話ではありません。あいづちやオウム返し、要約、相手の言葉を使いながらの質問など聴く力をフル動員して共観することが大切です。 そして何より上からでもなく早くも遅くもなく相手の感情や思考、会話のペースにピッタリと合わせて横に寄り添い続けながら一緒に観て歩むいうメッセージを発し続けることが求められます。 もし、今までの会話が「感情⇒共感」で考えていたたとしたら「感情⇒共観⇒共感」というステップを踏むことを意識してみてください。 共感は会話をしてすぐにできるものではなく、会話のキャッチボールの中で徐々にできるようになるものなのです。 つまり、共感はするものではなく、共感という状態に至るという表現が正しいのです。その共感状態に至るまでに”共観”が必要不可欠となります。 しかし、共観のステップを踏んだとしても相手とまったく同じ感情になることはできません。というよりできなくてもいいのです。 なぜなら、相手のことを100%理解することはできないというスタンスを持ち続けることが相手に寄り添いながら聴き続けられるコツだからです。相手のことを理解したという驕りが感情のシンクロ率や理解度を下げる要因となるため、相手のことが分からないから知りたい、一緒に観て理解したいという気持ちで常にいるようにしましょう。そういった意識が巡り巡って受容的な態度となり相手も心を開きやすくなるのです。 遠回りが近道。感情の旅の道中を一緒に観て回る。そんな感覚を大切に。 ・「共観による別の利点」 共観の視点を取り入れることでもう一つ大きな利点があります。 それは、その相手が自分自身でも理解できていなかったり感じることができていない感情や想いに自分自身で気が付きやすくなるということです。実はこちらのメリットのほうが大きいかもしれません。人は思っているよりも自分自身のことをよく分かっていないのです。何に悲しんでいるのか、本当に悲しいことなのか分からないまま悲しんでいたりするのです。 それを共に観る、共に観察することでその人自身が自分の感情の正体に気が付き、納得感を持って自分の感情と向き合うことができます。共観によって感情の輪郭をよりはっきりと表出させたあとに、それを共感してもらったほうが話す側にとっても聴く側にとっても良い効果をもたらすことは言うまでもありません。 逆を言えば、自分自身も分かっていない感情をいくら共感してもらっても効果は薄いし、時にはそのせいでさらに傷つくケースもあるので注意が必要です。お互いに形の分からない物をなんとなく共感するのではなく”共観”によって輪郭をより浮かび上がらせたものを共感するという取り組みを忘れないようにしましょう。 そうすることで、お互いの感情のすれ違いや受け止め間違いを防ぐことができ、聴く側の分かったつもり問題も抑制することもできます。 ・「共感より共観 まとめ」 これまでの話を簡単にまとめると共感は”共観”によってもたらされる結果であるということです。 お互いがより満足感や納得感を得られる共感を生み出すためにも、その人の感情や想いを共に観る”共観”のステップを取り入れることが大切です。 共に観る力、共に観ようとする姿勢が相手の心の障壁を一つ一つ取り除いていくことに繋がります。共感に至るために急がず焦らず、驕らずに一緒に観る意識を持ち続けましょう。それが遠回りのようで実は近道で正しい道なのです。 すぐに分からなくてもいいし、理解できなくても問題はありません。 最終地点の共感に一緒に一歩ずつ近づいていけばいいのです。 「共感より共観」を忘れずに。 最後までお読みいただきありがとうございました。 メンタル調律師協会 代表理事 井戸洋希 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 追記:今回の「共感より共観」は4月16日にstandfmで配信した内容をより詳細に記したものです。ラジオ版をこちら 各種リンク(SNS、レッスン詳細等)⇒https://www.handshakee.com/hiroki_ido ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

最終更新日:2021-07-10 19:37:01

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